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Syncで繋がるビート。広がる可能性!

syncicon少し前のDAW環境ではコンピュータ自体のマシンパワーの非力さから、ハードウェア・シンセサイザーや外部音源、ハードウェア・シーケンサーなどとのMIDIやSMPTEでのシンク(同期)動作が当たり前だった気がしますが、近頃ではハイスペックなコンピュータが比較的安価に入手可能になり、すべてをコンピュータ1台でまかなえるようになりましたね。これによって「シンクさせる」というキーワードを聞かなくなって久しい気がします。

確かにコンピュータ内部でほぼ完結している環境では、MIDIでの同期は使用する機会が減ってきてはいますが、ここしばらくTRAKTOR PRO ユーザーの方からのお問い合わせで、MIDI信号での同期についての内容が増えています。

NIの動画やYoutubeなどで話題になっていることも手伝っているのだと思いますが、設定方法についてはあまり触れられていないようですので、今回はTRAKTOR PROをマスターにして別のコンピュータにインストールされているMASCHINEをスレイブに設定する方法を解説してみたいと思います。

例えば、TRAKTORから他のコンピュータのDAWソフトをスレイブにするというような場合でも、MASCHINEの項目をDAWソフトに置き換えて参考にしてみてください。

■ MIDI Sync??

TRAKTOR PROのユーザーの方にはSyncというフレーズは馴染みのある響きだと思いますが、念のためにまずおさらいです。

平たく言うとSyncというのは、あるテンポで動作している機器やソフトに、他の機器がテンポを合わせるというような状態を言います。平たく言い過ぎてますけども。

TRAKTORでSyncと言えば、下の図のような動作が普通ですね。

シンク

これは一例ですが、A/B 2デッキでプレイしている時にはどちらか一方のデッキをマスター(ボス)、もう一方がスレイブ(子分)ということになります。

ボスのテンポに子分が付き従う訳ですね。

これに対してTRAKTORをマスターにして外部の機器やソフトと同期する場合、TRAKTORのマスタークロックを使用して以下のような動作になります。

シンク2

図にすると判りやすいと思うのですが、どちらかのデッキをマスターにする訳ではなく、マスタークロックに全てのデッキと外部の機器やソフトがシンクすることになります。

■ 機器同士の接続方法

さて、考え方が判ったところで実際の接続方法を見ていきます。

今回使用したのはMacにインストールしたTRAKTOR SCRATCH PRO(Internal Playbackで使用)、オーディオ・インターフェイスはAUDIO 8 DJを接続。もう一台のコンピュータはWindowsでMASCHINEを起動。オーディオ・インターフェイスはAUDIO KONTROL 1を使用し、MASCHINEコントローラも接続しています。

MIDI OUT実際の接続はTRAKTORからもう一台のコンピュータに信号を送信するので、AUDIO 8 DJのMIDI OutポートとMASCHINEコントローラのMIDI InポートをMIDIケーブルで接続します。

Windows側に接続しているのはAUDIO KONTROL 1とMASCHINEコントローラで、どちらにもMIDIポートが搭載されています。どちらを使用しても構いませんが、今回はMASCHINEのMIDIポートを使用しました。接続はMIDIケーブル一本で完了です。In/Outを間違えなければ特に難しいことはないですね。

■ ソフトウェア側の設定

まず、TRAKTORから外部にMIDI信号を送信するための設定を行います。

PreferencesのMIDI Clockメニューから、Send MIDI Clockのチェックを入れておきます。

Send MIDI Clock

画面左上のメトロノームのアイコンをクリックして、MasterClockを表示します。

MasterClock

Clock MasterをINTに設定して、TRAKTOR側の準備は完了です。

Audio and MIDI Settings続いてMASCHINE側の設定です。FileメニューからAudio and MIDI Settingsを表示し、オーディオのDeviceをAudio Kontrol 1を選択。

MIDIメニューでMaschine Controller InのStatusをOnにしておきます。

Sync to ExternallあとはFileメニューのSync to External MIDI Clockのチェックを入れておきます。

このチェックを入れた時点でMASCHINEコントローラのPlayボタンとソフトウェア上のプレイボタンは反応しなくなり、外部からのMIDIクロックを受けてスタートするようになります。

戻し忘れると再生できなくなって「故障した!?」というサプライズ機能付きです。いや、サプライズ機能っていうか…。

■ Syncで繋がるビート。広がる可能性!

準備ができたら実際にSyncしてみましょう。

TRAKTORの全てのデッキと外部のコンピュータで起動しているMASCHINEは、MasterClockのTempoで設定したBPMで動作します。先述の通り、全てのデッキとMASCHINEはMasterClockとの同期を行いますので、TRAKTORのデッキをプレイしてもMASCHINEは動作しません。

外部機器に対してMIDIクロックを送信するためにはMIDI Clock Start/Stopという何ともそのままなネーミングのボタンをクリックします。

startstop

例えばDAWソフトと外部音源やシーケンサーを同期させる場合、マスター(通常はDAWソフト)をスタートさせると同時にスレイブ側の機器もスタートします。

TRAKTORではMIDI Clock Start/Stopをクリックしてから解除するまでの間クロックを送るという仕組みなので、MIDI Clock Start/Stopにキーボードショートカットなどを割り当てておくことで面白いアイディアが広がると思います。

MIDIクロックの送信中はAUDIO 8 DJ本体のMIDI OUTのLEDが点灯します。このLEDに反応がない場合、クロックが送信されていないので、Send MIDI Clockのチェックなどを確認してみてください。

midistatus


今回はたまたま目の前にMASCHINEがあったのでTRAKTORとMASCHINEを同期させてみましたが、他にも色々な使い方が考えられる機能の一つがSyncなのではないかと思います。

ミュージシャン仲間同士でシンクしてライブで演奏してみたり、DJ同士でシンクしてみたり、新しい使い方を考えてみるのも面白いかも知れないですね。

機会があったら是非試してみてくださいね。
それでは!

よくあるお問い合わせ:TRAKTORと外部機器のMIDI Syncが正常に行えない


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